2019年10月8日blog | ホメオタシス(恒常性)を利用して収納する。片付いた状態を日常化する方法

haikei

そこがその「モノ」の定位置ではないのについつい置いてしまう事ってありませんか?
例えば玄関ホールの飾り棚に置いてある鍵とか。
ダイニングテーブルの一画を占領している連絡関係の書類とか。

本当はそこは片付いてて欲しいのにいつの間にか置かれてしまい、
習慣化されてしまっているものって実は結構多いですよね。

それはホメオタシス(恒常性)のせいかもしれません。

今回は「モノ」を本当に片付けたい場所に片付け、
その場所を定位置として習慣化する為の手段の一つを書きたいと思います。

その前に、、、
ホメオタシス(恒常性)とは、あるものについてその環境を一定の状態に保ちつづけようとする傾向のことをいいます。

ホメオタシス(恒常性)(Wikipediaより)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%81%92%E5%B8%B8%E6%80%A7

ウィキペディアでは生物の体が一定の状態を保ちつづけようとする働きの事を指しています。
この働きは心理学的にも当てはめる事が出来る様です。
これは心理学的ホメオタシスとも言うそうです。

先の例に当てはめれば、
玄関ホールの飾り棚に鍵を置くと言う状態をつくり出し、それが一旦日常化した事で
その状態を保ちつづけようとしているという傾向がこれに当たります。
勿論、鍵が保ちつづけようとしている訳ではありません。
日常生活において、いつもと違う事をするより習慣化されている事の方が
ずっと心理的には楽に感じます。ストレスが少ないのです。
つまり心理的にストレスの少ない楽な飾り棚に鍵を置くと言う行動をとってしまっているのです。

では、どの様にすれば理想とする位置に片付いた状態を日常化する事が出来るのでしょう。

まず、理想とする位置(収納場所)を決めます。
この時出し入れがなるべく複雑にならない様な位置を選びます。
出し入れが複雑だと日常行為として煩わしさを感じ習慣化出来ない可能性があります。
次にその場所はその「モノ」専用の置き場所になる様にします。
鍵であれば「鍵」と書いたシールを貼っておくとか、
鍵になるべくぴったりな大きさのケースにするとかすれば専用感が際立ちます。
日常生活において鍵ごときでそんな特別枠をつくるのは難しいという方もいらっしゃるかもしれません。
その場合は、「モノ」を3~5種類程度でグルーピングするのでも良いと思います。
例えば、鍵とペンとハンコは一緒のケースにするとか。
ただ、5種類以上増えるとそのケース内が煩雑になってくる事が多いです。

これだけやれば後はホメオタシスを利用した習慣化です。
通常、専用の置き場所をつくるだけでかなりそこに置きたくなるものです。
最初は特別枠を意識してそこに置く様に心掛けましょう。
最初は心掛けが必要です。しかしそれが日常化すれば心掛けなくても自然と出来る様になります。
これが心理学的ホメオタシスの力です。

ただ、この方法は最初に無理矢理軌道修正する行為が発生します。
・なるべく簡単に出し入れできる
・専用の枠を設ける
この2つが無理矢理を少し楽にしてくれます。
この様にストレスをなるべく軽減する対策をとりながら実行する事が大切です。
後、一気に色々な「モノ」の位置を変更し日常化を目指すと、
これもストレスが掛かる原因になります。
位置を変更する「モノ」は無理の無い少数から始めると上手くいきやすいのではないでしょうか。

これを機に目障りだと感じているもの、
効率よくしたいと考えているものの置き場を見直してみてはいかがでしょうか。

皆様の生活空間がほんの少し心地よい空間になる事をお祈りしています。





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