2019年11月28日blog | 寝室?子供室?用途を決めない間取り

haikeiCGCG

現在着工中のお宅での提案内容のご紹介です。
住宅の新築をお考えの方に間取りのつくり方の参考になればと思います。

3階建ての狭小住宅です。
3階はホールと寝室、納戸と言う構成です。
寝室と納戸は4.5帖程で、決して広いとは言えません。
しかし、それぞれが3枚の引き違い戸でT字状に仕切られており、
開放すると大きな1室の様に生活する事も出来ます。
この様に引き違い戸で部屋の大きさを可変させる事で
用途の自由度はグッと広がります。

もしかしたら将来的には子供部屋としても使えるかもしれません。
そうなった時は、ご夫婦は1階の和室を寝室とします。

住宅メーカーにいた時代からみる一般的な価値観で言うと、
1階和室はあくまで来客間として、別に、寝室と子供室を必要としていたと思います。
しかしこれでは所要室が面積的に不足してしまいます。

案を考える時、私は時間軸を必ず考慮する様にしています。
「子供部屋を子供部屋として必要な期間は何年くらいか?」
「来客は年間何日くらいくるのか?」
「家族全員で同じ寝室で就寝する期間はどれくらいか?」
等がこの考慮に当たります。

小さい頃はパパママと一緒に寝る為個人の寝室は不要かもしれません。
成長し勉強をする頃になっても個室よりリビングでの勉強を好むかもしれません。
子供が小さい頃はママ友が遊びに来て和室が重宝するかもしれません。
子供が自立し個室で勉強をする様になる頃(主に中学高校位)になれば、
意外とママ友パパ友は子供の自立に伴い少なくなっているかもしれません。
少なくなっていなくても、その期間だけはリビングで宴を開く位の
我慢は出来るかもしれません。
子供が18歳になれば大学進学に伴い、家を出るかもしれません。
その時はまた、個室が空きます。

この様に、そのご家族の生活サイクルを想像していくと、
ある期間はもしかしたら多少の我慢が必要になるかもしれませんが、
決して、多くの部屋数が必要とは限らない場合があるものです。

ご家族が大切にしている、また必要としているものはそのご家族それぞれなので
全てを今回の様なケースに当てはめる事は出来ないと思いますが、
ご新築をお考えの際は是非、時間の経過を踏まえた
計画を立ててみる事をお勧め致します。

現在着工中の物件を例に挙げたその他のブログもご参考頂ければ幸いです。

blog | 螺旋階段と本棚。組み合わせてみる。
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blog | 建物は小さめでも広い土間。プランの力で土間を広くする。
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