2015年10月30日blog | 建物の歴史を生かす。価値を生むリノベーションの提案

washitsu

先日リノベーションをご要望のお客様宅を実測して来ました。
ここ最近リノベーションの提案が続いております。

お客様は建物の古さを謙遜されていましたが、永く使用されていない和室を見て感激。
しっとりとしてとても良い空間です。

とてもシンプルな6帖の続き間ですが、柱や敷居鴨居、障子や欄間といった要素が、
落ち着きのある空間をつくっていました。
これらの中から使える材料は活かしながら、新たな空間提案を考えていきます。
現在ではあまり見なくなった材料の為、いつも考える空間に新たな彩りが生まれ、
様々なアイデアが浮かびます。

前回のリノベーションの提案の時もそうでしたが、
リノベーションは”現状ある問題をどう解決するか”を重点的に考える点において
新築とは提案の質が異なると思います。
今回も様々な問題の解決がまず第一です。

つい、美しい内装の仕様に目を奪われましたが、まずは、問題をどう解決するか。
その上でより素敵な空間に出来ればと考えています。
そこは設計の技量。

大切な資金を投じて改修を考えられているお客様へ、
設計者として問題を解決するだけでなく
お洒落に仕上げる方が良いに決まっている。
と、これは個人的な意見です(笑)

これから更に20年30年、大切に使って貰える様、素敵な計画を練りたいと思います。