2019年10月29日blog | 螺旋階段と本棚。組み合わせてみる。

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着工が始まりました新たな現場。
各階が11坪弱と少し小さめです。
また、その面積に階段が含まれる為、どうしても階段の存在感は大きくなります。

今回は狭小住宅における階段のデザイン例をブログにしてみたいと思います。

これくらいの面積の中で、階段をよく見る壁で囲ったタイプにすると、
どうしても残りの空間に圧迫感を与えます。
その為、シースルー階段(ストリップ階段ともいいます)と言う骨組みを剥き出しにした様な
階段を採用し視線を抜けさせる事で
空間の広がりを演出します。

そして、今回は初の試みですが、その螺旋階段の周りに本棚を配置して
本棚に囲まれた螺旋階段を提案しています。
こうする事で、
・本棚の本が螺旋階段を利用して高いところに収納されたり、
・本棚自体が階段の転落防止の役割を果たしたり、
・空間への用途のあるアクセントになったり、
と色々メリットがある様に感じます。
空間自体もとても個性的になりますよね。

螺旋階段の2,3階を抜けて本棚をつくる事で、
空間の立体感も増したように思います。
3階の渡り廊下はグレーチングにして
本棚の存在をなるべく邪魔しないつくりとしました。

本棚は木の箱を積み重ねる様に製作します。
この木の箱がある事で、
鉄の螺旋階段に少し温かみもプラスしたデザインになったと思います。

螺旋階段の上にはトップライトがありそこから光を取り込みます。
本棚に直射日光が極力当たらない様に配慮しました。

この本棚はこれ自体にデザイン性を持たせている為、
まったく収納されなくても、また、歯抜けに収納されても
見栄えがする様にデザインしています。

複雑な仕上げになる事が予想され、
現場とも密な打ち合わせが必要とされる部分だと思いますが、
気を引き締めていきたいと思います。

個人的な考えですが、
こうした少し遊び心があるデザインを本気で取り入れるのも、
建築家の個性なのではないかな、
とか思ったりしています。
遊び心を遊びのままにしていては実現しないので、
本気で取り組むと言うのがまた気合のいるところなのですが。。。

このデザインが見えてくるのはまだまだ先ですが、
思いを馳せ、
楽しみに待ちたいと思います。







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