かさねやね

 interior

長野県北佐久郡御代田町 用途:専用住宅 階数:2階 構造:木造在来工法
敷地面積:648.66㎡ 建築面積:77.98㎡ 延床面積:103.55㎡
設計期間:2020年11月~2021年9月 工事期間:2021年10月~2022年5月
写真:橘 薫

内外のグラデーションをつくる

西軽井沢に位置する長野県御代田町に建つ専用住宅です。別荘地に建つ景観らしく、敷地道路寄りには樹木を並べ住宅はセットバックしています。北背面には傾斜のある森林が望まれ、自然に囲まれた立地となっています。また、東隣地は施主の生家です。約200坪の敷地に30坪の比較的小規模な住宅を建てる計画です。建物のみに言及しては勿体ない立地条件の為、外部とのつながりがより密になる様な計画としました。外部にせり出した外壁のリブは耐力を負担し、壁面を最小限にした開口部をつくり外への開放性を実現しています。また、耐力要素であるリブを外に出した事で内外の中間領域である深い軒先空間が生まれました。開放性のある開口部に接する室内は床をモルタル、壁を節つき合板とする事でより自然界に近いテクスチャとしています。
屋外→軒下空間→屋外に近い環境の室内空間→少し奥まって籠れる空間、
そんな空間のグラデーションとも言える環境変化を、土地形状に合わせた床のレベル差の設定や、木質仕上の選定、室内の壁の造作等により表現しています。このグラデーションによりご家族が外へ誘導され、自然を満喫しながら実りある日々を送ってくれる事を願っています。