covering with wood

主要用途:個人住宅 敷地面積:167.46㎡ 1階床面積:57.62㎡ 2階床面積:77.80㎡ 
3階床面積:106.55㎡ 階数:3階 構造:RC造 世帯:1階 夫の母、2階 妻の両親、3階 夫婦+子供2人

独立性を尊重した3世帯住居

住宅街に建つ3世帯住居。1階を1人暮らし、2階を2人暮らし、3階を4人家族として計画。2世帯住宅の需要が増える今日において、夫婦両方の親と暮らせる様に3世帯住居を提案。少子高齢化が進む中、独居の親がいる場合どう対応するか。また、夫婦双方とも親と同居の必要性が出てきた場合どう対応するか。住まいにおいて、子供が増えると言う家族変容に配慮する住宅は多く見られたが、これからは親との同居と言う家族変容に配慮する住まい方を考える必要がある。これは戦後進行した核家族化を複合家族へ回帰させようとする考えとも言えるかもしれない。
多世帯が同じ建物に住む場合、宅内の何かを共有(例えば、玄関は一つ、水廻りは一つとか)すると予算の面で初期費用は抑えられるかもしれない。しかしながら、仮に親に不幸があった場合、自身が仕事の都合上転勤しなければいけなくなった場合等、結果的に余分な部屋をつくってしまう事になりかねない。そこで、本計画では玄関までも全て別々にした完全分離型住居を提案している。この計画であれば先の転勤等があった場合、空室を賃貸し家賃収入を得る事も出来る。また、この形が一番お互いの世帯に対して気兼ね無く生活を送る事が出来ると考えている。
建物は各世帯を各階に明確に分ける計画とした。この計画では、上階に行く程世帯数が増え必然的に床面積が大きくなる。2階3階と張り出す事になる部屋を、コンクリートの上から木材を用いた外壁で曲面をつくり覆うことで外観に柔らかさを与えた。
通常こうした箱型の建物では、室内外がはっきり分断されてしまい外に対して閉鎖的になりがちである。この計画ではどの階の住居においても屋外の距離が近くなる様間取りを工夫している。
注:動画には音声が含まれております。御閲覧の際はご注意下さい。