steel with wood

LDK

静岡市駿河区 用途:専用住宅 部分改修
設計期間:2022年4月~2023年2月 工事期間:2023年3月~2023年5月
写真:橘 薫

鉄骨を木質化していく

築約20年、軽量鉄骨造の住宅の部分リノベーションです。水回りが2セットある2世帯住宅でしたが、家族変容があり単世帯で暮らせる様リノベーションが行われました。水回りを1セットにし、LDKの形を見直します。元々、木質化された空間を好むお施主様のご要望を受け、「鉄骨造を木質化する」事を主軸としたプロジェクトが始まりました。壁天井のクロスを剥がしベニアを貼る、恐らくこれが一番簡単な方法ですが現状の空間を木質によって圧迫するだけの方法に見え、改善とは言えない様に思われました。「木で囲われた箱」をつくるのではなく、根本的な設えから見直していきます。鉄骨の構造体は木質化において隠す存在ではなく共存できる存在だと感じました。それは、素地を組み合わせる事による違和感の無さが起因していると感じています。木質を空間のカバーに使うのではなく素地として認識出来る存在として鉄骨構造は一役買う事になりました。木に囲われた空間が日々の喧噪を緩和し、癒しをもたらしてくれる事を願っています。