2018年10月12日blog | 新規ご依頼。3階、木造、狭小、準防火、、、まずは建物の大きさを考える


house

新規ご依頼を受け、提案・打ち合わせ中です。
今回は、3階、木造、狭小、準防火、、、新たな取り組みが盛り沢山です。

当事務所での提案案件は、数はまだまだ少ないものの条件は多種多様です。
・築60年の部分改修
・築100年の古民家改修
・新築木造2階建て
・工場併設直売店舗
・新築豪邸
・・・

更に付け加えると当事務所は事務所兼自宅、鉄骨3階建ての2世帯住宅です。

今回の3階、木造、狭小、準防火、、、これらの条件は都心っぽいイメージがありますが静岡市です。
敷地は30坪弱。(首都圏の方々からすれば「狭小じゃないよ!」と言われるかもしれませんが静岡基準と言う事でご容赦下さい)接道は南道路。採光にはとても恵まれています。また、駅にも徒歩数分と恵まれた立地条件です。

敷地の大きさが限られている場合、まずはどの程度の大きさの建物が建てられるかを計算します。
最初に法律。
30坪で建ぺい率60%の敷地であれば、
30×0.6=18坪です。つまり法律上、18坪の建築面積の建物が建てられる事になります。
次に駐車計画。駐車2台分を想定するのであれば、
車1台の駐車スペース2.5m×5m=12.5㎡ →2台分 12.5㎡×2台=25㎡ →7.56坪
のスペースが必要になります。
法律上の建てられる目一杯で計画してしまうと駐車計画が成り立たない場合があるので、
この2点は確実に抑えてから計画スタートです。

上記計算の結果、今回ご依頼の敷地では、建築面積11坪程度が妥当となりました。
仮に2階、3階も同じ面積で建てたとすると11坪×3階=33坪の延べ面積の住宅になります。
予算の関係も加味すると延べ面積で30坪程度が妥当と判断され、この面積が計画の基準となりました。(この後、念の為容積率計算を行い法律上延べ面積がオーバーしていないかの確認をしています)

次にメインとなるLDKの検討です。
LDKの必要面積を考える時、
キッチン5帖
ダイニング6帖
リビング8帖
計19帖。簡易な計算ですが、一般的なLDKのサイズとして16帖~25帖位での計画が多いのではないかと思います。
本計画に戻って考えてみると各階11坪が計画の限度です。11坪は22帖です。
つまり、どの階になるにしろLDKのみでその階は一杯になると考えられます。更に言えば階段の面積も必要です。

2階や3階の一部を張り出したり、ダイニングキッチンとリビングの階を分けるなど手法はいくらかありますが、上手く間取りを納める工夫が必要なのは確かな様です。

設計事務所の腕の見せ所ですね。
結果としては本提案にご満足頂き内容を詰めている最中です。
お客様の要望やそれに対する答えの出し方等、まだまだ書きたい事もありますが、
長くなりそうなのでまたの機会にしたいと思います。



一級建築士事務所SAKAKI Atelier(サカキアトリエ)
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