2017年4月6日blog | 屋根の形が建物の印象を決める。屋根について深く考えた新規提案

mokeimokeimokei

昨日、新規のお客様への初回提案を行いました。
今回は訳あって2プランの提案です。
(殆どの場合は初回1プランの提案となります)

テーマは「緑と共に暮らす」です。
お客様は仕事柄、建物と庭の関係を重要視されています。
とは言っても、全面的に開放してしまうと
道路から丸見えの家になってします。
室内からも外の緑が感じられ、外からも建物と緑が調和を取りながら佇む。
そんな建物の建ち方を検討しました。

緑との関係は今回の提案のテーマですが、
ブログのテーマは「屋根の形」です。
緑との関係はまたの機会にするとして、
本提案では屋根の形を深く考える必要がありました。

理由としては、
1.建物が単純な四角でつくられている為、単純な寄棟屋根や切妻屋根を掛けると
 単調な外観になってしまう事。
2.間取りによって高さが欲しい居室、低くても良い室があり、用途によって
 必要となる高さが屋根に求められた事。
3.緑との調和を考えた時に、植栽の背景としてどの様な屋根のラインが見えたら
 綺麗に見えるか考える必要がある事。
等が挙げられます。

元々屋根の形を考えるのが好きな私としては、ワクワクする内容です。

そして、色々検討した末、写真の2プランを提案致しました。
1つ目は単純な四角の建物に、玄関部分に当たるところを台形にしてくっつけた案です。
※写真上から2枚目
単純な四角の部分は切妻屋根にして、屋根の一番高いところを建物の中心から少しずらしています。ずらしたこの高いところが屋内のロフト部分になります。
そして、写真向かって左側の軒先をクイッと持ち上げ、屋根の勾配を少し緩くしました。
これは、軒の深い部分があると良い、と言うお客様からの要望によるものです。
元の切妻屋根の勾配のまま軒を出していくと、軒が窓から見える景色を塞いでしまいます。
こんな事を考えながら、屋根をつくった結果、建物の中心から掛ける普通の切妻屋根より
グッと個性的なものになりました。
次に玄関の台形の部分です。この台形部分の2階はご主人の秘密基地です。
私としても秘密基地っぽくしたかったので、天井を敢えて低くしたいと考えました。
低い天井が屋根に反映され、切妻屋根よりも低い位置に片流れ屋根が取り付く形となりました。
これにより、建物に奥行き感が出てきました。

この様な経緯があり、建物全体として個性的にな外観になった様に思います。
ご覧の皆さんはどう感じるでしょうか。

「個性的である事が正しい」
とは考えていませんが、
ちょっとだけでも個性を感じる建物になれば、住まいに住まわれる方にとっては、
宝物の様に感じるのではないか、と思うところもあります。
単純にこんな事を考えて設計をする事が大好きだと言う性分は否めませんが。


もう一案(写真上から3枚目)についても、経緯を書くと長くなりそうなので、
次回のブログで書きたいと思います。




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