先日、ご新規にてお客様が当事務所に来場されました。
ゴールデンウィークを利用して横浜より来場。
とても有り難い事です。
お若い5人家族。これから家族の思い出を刻んでいく住まいをお求めで、
家族が楽しく過ごせる様、住まいに対し大きな期待を寄せています。
そんなご家族のお宅を設計すると言う事は、そのご家族の人生を設計すると言う事。
作業の一つには出来ません。
我が家も30坪位の小さな家ですが、将来、子供が3人の5人家族になっても
生活出来る様に考え設計した住宅です。
まずは、見て頂こうと思い、宅内を案内します。
部屋数は人数分を満たしていませんが、将来間仕切る事の想定の話、
また、お子様が独立されたらその後はどう使用するか等、
説明しながら回ります。
実際住んでいる自宅の為、ホームセンターの展示物より
リアリティを感じて頂けた様です。
家族5人、お子様はみんな元気いっぱいで、広い家が欲しいとの
ご希望でした。現在住まわれているアパートの窮屈さも影響しているとの事です。
勿論、広い家は気持ち良い事でしょう。
しかしながら、決められた予算があるのも現実です。
広いと感じて頂ける畳数、また、「広い」と感じる設計手法の一部を紹介します。
やり方次第で、実際より広く感じる手段はいくつかあります。
一通り内覧頂いた後、座ってお話ししましたが時折、
空間を見まわしていらっしゃいました。
その後、住まいづくりについての思いを再度確認。
思いがあればある程、言葉は沢山出てきます。
私は、その思いのキモになる部分を逃さない様に話を伺います。
現在、土地購入から検討中と言う事で、
土地選定について、
土地費用と建物費用のバランスについて、
必要な建物の大きさについて、
進める為の段取りについて、
等等を順次ご説明します。
住まいについては色んな方の色んな見解があります。
ある方からは、
「資産として一定の価値を持ち続ける為、なるべく土地にお金を掛けた方がよい。
建物は数年で価値が下がる」
と言われたそうです。
市場としてはごもっともな意見。
そこで、設計事務所として(私個人の意見として)、こんな話をしました。
「資産として売却するなら価値があると思います。
しかし、ご家族が一生住み続けるのであればその価値が一番大切な事柄になるでしょうか。
土地にお金を掛けた結果、建物は四角い簡素なものになります。そこでの生活はご想像に固いものでしょう。
住んでいてワクワクする、楽しい、心地良い、そんな価値は目には見えませんがご家族の記憶として価値を持ちます。私はそんな設計をしたいと心掛けています」
不測の事態で、転勤があったり等何らかの理由で売却を余儀なくされる事は
勿論あると思います。
しかし、家族として生きた記憶の価値は何物にも代えがたい宝になると、
計算だけではない価値がある事を知ってもらいたく熱を込めて説明しました。
「楽しく住まいづくりをしたい」
そんなご家族の思いに心動かされ、打ち合わせの次の日
勝手に土地探しを開始。迷惑な話ですが、妻も無理矢理引っ張り出します。
でも、「自分の家建てるみたいで楽しい」と言ってくれた妻。感謝感謝。
まさに、それが設計事務所の楽しいところ。
同じ坪数でも見晴らしで大きさの感覚が違う事を、妻は驚いていました。
(上から2番目の写真)
自分の目だけでない、そんな感覚もとても大切。
妻を連れて来て正解でした。(本当は測量の手伝いで誘ったのですが。)
家に帰り、見て回った土地の初見をまとめます。(一番下の写真)
今回は8件程を見て回りました。
どの土地も一長一短はあるもの。
譲れるところ譲れないところ、土地選定の方法性を探る為にも
多少ばらつきをもって土地をピックアップしました。
ご家族の新築計画がうまく進む様これからも随時
サポート出来ればと思います。
(それにしても昨今は建物が高い。説明する時心苦しかったです。。。)
一級建築士事務所SAKAKI Atelier(サカキアトリエ)
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当事務所の住まいづくりに関する考え方はAbout home「住まいづくり大切にしたい11の事」をご参照下さい。
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